パーキンソン病だけど元気!koharuの生活㊙テク

人生の終盤に向かって、暮らしも脳内もミニマルに!知恵を絞って楽しく生きてまいります!

親を施設に入れる葛藤はあったけれど・・・

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認知症になった母が入れる施設を探していました。

でも、最初は、本当にそれでいいのか、と迷っていました。

 

母を引き取る?引き止めた言葉

私が母を引き取る、という方法もありかと思っていたのです。

でも、母の妹である叔母に言われて思いとどまりました。

 

「今は世話ができるかもしれないけど、

それがいつまでもできるわけじゃないのよ。

あなたも病気を持っているんだし、

(夫)さんも寝たり起きたりの状態なんだから、ムリよ。

 

施設は良くしてくれるらしいから、

お母さんのことは任せて、自分のことを考えて。」

 

母の身内からの言葉は、

私の感じていた後ろめたさを払拭してくれました。

 

確かに、叔母の言う通りです。

自分が衰えていくことを忘れて、私がやらなければ!と思い込んでいました。

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母に守られて

施設の条件

施設探しの条件を次のように考えました。

  • 認知症を受け入れている
  • 介護度が重くなっても利用が続けられる
  • 看取り介護をしている
  • 費用が予算内であること
  • 清潔で明るい施設

悲しいことですが、悪くはなっても良くはならないのが現状です。

今後、介護度が重くなったときに、

他を探す必要がないようにと考えました。

 

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母の新居となったのは

数ヶ月かかって、弟が探してきたのは、有料老人ホームでした。

ほぼ、思っていた条件に当てはまっていて、

新規オープンする新築の施設でした。

 

設備はすべてが新品ですから、とても気持ちがよく、

スタッフさんの優しい笑顔を見て、さらに安心することができました。

 

日中は、デイサービスを受けられるので、

今まで、デイを楽しみにしていた母が飽きずに過ごせそうですし、

厨房で作りたてのご飯が提供されるのも魅力的でした。

 

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入所の日

その日、母は久しぶりのドライブで、ニコニコしていました。 

車中、こんな会話がありました。

 

「私みたいな年寄りばかり集めて、面倒を見てくれるところはないのかね。」

「そういうところを見つけたから、これから行くんだよ。」

「へー、あるの。いいねぇ。」

 

以前からそんなことを母は言っていたので、

この日もその言葉を聞いてちょっとホッとしていました。

 

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施設に到着して中をぐるっと見ている間、

「きれいだねぇ。」

「いいねぇ。」

と言う母の姿に安心していたら、

 

ひとつの個室に入った途端、

「これ、私の布団。私の洋服。なんで、ここにあるの?」と。

 

「お母さんがいつも話していた、安心して暮らせるところが見つかったんだよ。

ここがお母さんの部屋だよ。」

 

それからは、母はすぐに帰りたい素振りを見せて、

最後には、

 

「今までたくさん働いてきたのに、

なんでこんなところに置いていくの。

私はもう働きたくない。」と怒ってしまいました。

 

「仕事はしなくていいのよ。

ご飯も作ってくれるし、掃除も洗濯もしてくれる。

毎日、デイサービスもあるんだよ。」

 

もはや、何を言っても、「帰る」の一点張り。

 

困っていると、スタッフさんが、

「ちょっと息子さんたちには、足りないものを買ってきてもらいましょう。」

そう言って、私たちに目配せをしました。

 

そして、お茶を入れてもらっている母を残して、その場を去りました。

 

なんとも、切ない別れでした。

 

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その後の母の様子は

入所して2週間後、様子を見に訪ねると、

「あらぁ、珍しい人が来たねぇ。」

と、にこにこ顔で母が迎えてくれました。

 

もう、すっかりそこの住人の顔になっていました。

 

その後、弟が訪ねたときも同じだったようで、

でも、前回、私が行ったことはすっかり忘れられていたようです。

 

ある日、施設を紹介するサイトを覗いたら、写真が数枚あり、

みんなで七夕まつりをしている様子が写っていました。

 

そして、七夕飾りの短冊に書かれた母の言葉を見つけて、泣きそうになりました。

 

「元気に長生きしたい」

 

入所前には、

「早く死にたいよ。もう、やることもないし。」

と口癖のように言っていて、私は悲しい思いでなだめていたのです。

 

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昨日も、母に会いに行きました。

台風19号の影響で、いまだ不通になっている路線を迂回して。

 

強い風が吹く中を帰る私に、

「寒いよ。大丈夫?」「大丈夫?」

と気遣ってくれました。

 

 

 

認知症が進んでいるようです。」

と言うスタッフさんの言葉が信じられない母の姿でした。 

 

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